興福寺五重塔
国宝の五重塔は、730年(天平2年)光明皇后の御願によって建立され、以後5回焼失し、今の塔は、室町時代の1426年(応永33年)に再建されて、高さは京都の教王護国寺(東寺)の「五重塔」に次ぎ我が国で2番目で、総高50.10mです。最上部の相輪の高さは15.08mで、力強い木組で深い軒の出を持ち、雄大で美しい姿が特長です。また、各層の屋根の大きさが余り変わらないため、近づくにつれてのしかかるような迫力を感じます。初層内陣の東側に薬師如来像、西に阿弥陀如来像、南側に釈迦如来像、北に宝生如来像が安置され、これらは三尊形式の四方仏です。なお、興福寺の五重塔は、明治になる少し前1868年(慶応4年)神仏分離令が施行された時、たった25円で売りに出され、危うく姿を消す所でしたが、幸い売れずに現在に至っています。また、五重塔の前に建ってる石灯籠の高さは約2mで、五重塔が余りにも高く目立ちませんが、この灯籠もかなり古く1545年(天文14年)5月16日に建ててます。
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